2006年10月1日【ロンシャン競馬場】
ディープインパクトが8月の初旬にフランスの地に降り立ってから約一ヵ月半、それまで陣営が凱旋門賞へのトレーニングを積み重ねる日々が続いていました。
あえて前哨戦にも出走せずに世界の最高峰にはぶっつけ本番で挑むことになったわけです。
IFHA(国際競馬統括機関連盟)のトップ50ワールドリーディングホースにこの年の7月発表時点ではディープインパクトは堂々の世界ランク1位タイ、8月時点でも2位タイという評価を得て地元フランスでの注目度も高かったんです。
そして運命の10月1日を迎えました。
当日のロンシャン競馬場には日本のディープインパクト応援団が大挙押し寄せそれも話題になり、またこの凱旋門賞はNHKが衛星生放送をしていたので日本中が注目をしていた一戦でもありました。
現地時間からすれば日本では日曜日の夜中の十二時半、もちろん私もテレビの前では釘付けになってディープインパクトを応援していました。
ディープインパクトの当面のライバルになるであろうハリケーンラン、シロッコを相手に果たしてどんな競馬をするのか?
日本中のファンの夢を乗せて武豊ディープインパクトの出走する凱旋門賞のスタートが切られたのでした。
少頭数(8頭立て)でレースは予想通りにスローペースになり、逆に好スタートを切ったディープインパクトは自然に先行する形になってしまい それでもなんとか我慢をして2番手の追走になりました。
全般を通してディープインパクトの折り合いは十分でした、直線を向いた時の脚色はライバルのシロッコ、ハリケーンランをしのいでいたかな、そして武豊は満を持して追い出しにかかるが半馬身までリードを広げたがいつもの爆発力がなく、その後方で脚をためていたレイルリンクに一気に迫られて、いったんは差し返すも突き放すだけの余力はなくゴール前ではさらに後方にいたプライドにも差されまさかの3着に終わってしまったのでした。
騎乗も状態も「完璧」だったはずなのに、これが世界の壁なのか!
テレビの前で絶叫した私も少々落胆をしてしまいました。
そして悪いことは続くもの、さらなる悪夢がディープインパクト陣営を襲ったのです。
それは「悪夢」の薬物騒動でありました、ディープインパクトから禁止薬物が検出され11月16日、失格処分がフランスギャロップから下されたのでした。
「ディープインパクト」は今後どうなるんだという思いが日本中を駆け巡った瞬間でした
武豊の言葉:「コンディションは良かった、直線ではいつもの形で追い出した、でも日本でのレースとは違った。もうひとつのギアが入らなかった感じ、レース直後に言いにくいが本来の走りではなかった、とにかく残念です。悔しいというか残念です」
池江調教師の言葉:皆さんの期待に応えられずに残念です。でもディープは一生懸命に走ってくれた、勝った馬は斥量の軽い3歳馬で、要注意の存在だったが。悲しい結果ですけどこれがいい経験になると思います。これで終わりじゃないのでディープとともに頑張りたい」
ディープインパクトの凱旋門賞をどうぞご覧下さい
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